富士登山 まとめ


初心者でも簡単に登れると吹聴されてますが、初めての登山となるとそう簡単にはいかない。
ただ、道具をしっかりと揃えていれば、かなり状況は変わってくる。
どんなベテラン登山家でも、装備が劣っていれば苦しい登山を強いられる、はず。
準備をしっかりして挑んでください。

バックパック
30リットルクラスの物をお薦めする。
山小屋泊であれば、一泊ぐらいには余裕で対応できる。
あまりポケットが多すぎても、結局どこに何をしまったか分からなくなるので
多機能なモノを選ぶと逆にオーバースペックになると思われる。
保険的にザックカバーを持っていったほうが無難。

●私の使用しているバックパック

本体自体が軽量で、各パーツの取り外しも簡単。
様々な状況に対応できるフレキシブルタイプです。
色もお気に入りです。


これはシッカリとした登山靴を利用する方がベター。
実際にスニーカーやバッシュなど、普段使いの靴で登ってる人を見掛けるし
事実、そんな靴でも山頂に到達しているのだ。
ただ、快適性に目を向けるとどうだろう。足首がしっかり固定されているだけで
かなり登りやすさは変わってくるし、それは疲労度にも直結するのだ。
特に登山に慣れておらず、富士登山がデビューなんて場合こそお金を掛けるべきギアだと思う。

●私の着用靴

ソールもがっちり、足首のホールドも抜群。
ゴアテックス素材で、急な天候の変化にも対応。
見かけよりは意外と軽いのです。

衣類
まずアンダーウェア。これは吸湿・速乾性を持った高機能素材を選ぶべき。
五合目から登り始めると、どうしても汗をかく。その汗をかいた状態で徐々に高度が上がると
必然的に気温が下がり、汗を吸った綿などの衣類は体温を急速に奪っていく。
なので、吸った汗をすぐに外へ放出してくれる素材を選ぼう。

こんなやつですね。見かけは普通のシャツですけど、汗をすぐに吸って肌に残しません。
普通の綿シャツだけは絶対に着ないように!


そしてウインドブレーカー。七合目を越える辺りから風が次第に強まり、気温がガクンと下がる。
15℃前後になってくると、体を動かしていてもさすがに肌寒さを感じるものだ。
雨など降ろうものなら最悪である。しっかりとした防滴処理されたウインドブレーカーを着用しよう。
基本はやはりゴアテックス。各メーカーが採用しているので、これさえ選んでおけば間違いない。
ただし類似品には注意しよう。

●私の着用モデル

軽量でありながら高機能。風雨もしっかりとブロックして快適な登山をお約束。
山頂での強風時も全く苦になりませんでした。防塵性も高いので砂が入ってくることもありません。
降雨時に着用して防水性を確認したいが、最近は全く雨が降らない.....



手袋は軍手でも十分。だが、雨が降ったりすると逆に地獄を見る事になる。
風を通さないゴムタイプのクライミンググローブであればその心配はない。
九合目あたりの急勾配では、岩を掴みながら登る場面もあるだろう。
そんな時にクライミンググローブなら、岩をしっかりホールドできるし手も痛くない。

メッシュとかだと寒いです。低地では丁度いいかもしれませんが、風は遮りません。
フリースでもいいけれど、指が動かしにくくなってカメラのシャッターが切りにくいです。
ゴム製とか色々素材があるのでよく選びましょう。

ストック
これは使った事が無いから分からない。
あればあったで便利なんだろうが、そんなに必要性を感じない。
使ってる人をよく見かけたんで、それなりに効果はあると思います。


しかし山小屋で売ってる金剛杖。焼印を押してもらうらしいのだがチョー邪魔な気がする。
ストックと違って伸縮性はないし握りづらいし、素材が木だから折れることもある。(実際見た)
記念品替わりと思ったほうがよい。(バスツアーでは、金剛杖の引換券を配ってるものもある)


水分
山小屋で購入するとどうしても高くつく。こればっかりはしょうがない。
金に糸目をつけないのであれば、登山開始時点で500mlペットボトル1本持ってけばOK。
あとは合目ごとに山小屋があるので、その都度補給すればよし。総額幾らになるか分からんが。
ケチケチ登山(私)であれば、必要量を予測してバックパックに詰め込もう。
ゴミの持ち帰りを考えると、やはり「いろはす」がよいと思う。潰してコンパクトに出来るので
持ち帰るにしてもかさばらないのだ。


コンビニで買うよりスーパーで買うのがよろしいかと。安いですもんね。
冷やして無くても常温でガブガブ行けます。むしろその方が体温下がらずいいかと。

行動食
言うなれば、おやつだ。登山中は何しろ全身運動なのでカロリー消費が激しい。
かといって満腹になっては、なかなか登りづらいものだ。ガッツリ食べてる時間もないし。
そこで、手軽に口にできる食べ物が必須というわけだ。これは好きなものを食べればいいと思う。
基本的には甘味・酸味の強いものだったりする。チョコだったり梅干だったり。
ヤバイのはカロリーメイトとかのパサパサ系。体の水分持ってかれてしまうので注意。
ガス・ストーブ・コッヘルまで持って行って、八合目ぐらいでカップラーメン食べてる人がいたけど
そこまでしてカップラーメン食べたいのか.....って思った。それだけの荷物よく持ってきたな、と。
まぁ人それぞれでしょう。

その他

ゴミ袋は大きい物を持って行こう。ゴミは山に捨てずに持ち帰って欲しい。
普通のモラルを持ち合わせてればそうするはずなんだけど、そうでない人が多いんだな。
下山後、汗臭いウェアや砂だらけになった靴を持ち帰るためにも袋は必須。
多めに持って行くに越したことはない。


山のトイレは有料制。番人がいる所もあればいない所もある。ケチらずにちゃんと払いましょうね。
だいたい¥100〜¥200が相場です。小銭をあらかじめ多めに持って行きましょう。


砂走りを下山する場合は、マスクがあった方がいいです。これは実感しました。
風も強いので風向きによっては、下山中延々と砂埃を吸い込むハメになる事もありえます。
高確率で喉をやられてしまうので要注意です。無ければタオルを口元に当てるなり対応を。

ウェットティッシュがあると何かと便利。山小屋泊などする場合は特に必須。
風呂には入れないので、これがあればとりあえずサッパリとリフレッシュできます。

酸素缶については諸説プンプン。
高山病になってから吸ったところで、症状が収まるわけではない。
頭痛や吐き気が襲ってきた段階でもうアウトだ、降りるしか無いのだから。
そんなの入れるスペースがあるなら、自分なら水を持っていくかな。


なにしろ準備作業が登山の一歩と言っても過言ではない。
ここを怠れば後々自分がしんどい目に合うのだから。
これホントに。




しっかりと装備を整えて、楽しい富士登山を。


2010年 富士登山 1日目
2010年 富士登山 2日目